電話は着信拒否していたが、
メッセージアプリの方は拒否設定を
していなかったことに気づく。
マサナリ
「赤ちゃんは大丈夫か?
心配している」
少し迷った後、短く返信する。
私
「大丈夫です。
もう連絡しないでください」
送信ボタンを押した後、
深いため息をついた。
そして、メッセージアプリの
拒否設定にした。
これで、本当に終わり。
日々が過ぎていく中で、
少しずつではあるけど、
生活のリズムを取り戻していった。
両親の支えもあり、なんとか
前を向いて過ごすことができた。
ある夜、陣痛が始まった。
私
「う…うっ…」
徐々に強くなる痛みに、
私は息を荒くした。
母
「トウ子!?どうしたの?」
私
「お母さん…お腹が…痛くて…」
痛みが一旦おさまると、
私は深呼吸をした。
母
「陣痛?間隔は?」
私
「たぶん…10分くらい…」
父
「病院に連絡しよう。
車の準備をする」
母
「トウ子、大丈夫よ。
ゆっくり呼吸して」
次の陣痛が来る。
私は歯を食いしばり、痛みに耐えた。