診察室で、医師が超音波検査を
行っているのを私は息を殺し、
医師の表情を見つめていた。
私
「先生、赤ちゃんは…
大丈夫でしょうか?」
医師
「落ち着いてくださいね。
ゆっくり深呼吸をしてみましょう」
言われた通りに深呼吸をする。
しかし、不安は消えない。
医師
「赤ちゃんの心拍は正常です。
大きな問題はないようですね」
その言葉に、ホッと息をつく。
私
「よかった…」
医師
「ただ、これからは
できるだけ安静にし、
ストレスを避けるように
してください。
赤ちゃんのためにも、
ご自身の健康管理が大切です」
私
「はい…すみません。」
医師
「これからは、
赤ちゃんのことを
第一に考えてくださいね。
何か問題があれば
すぐに来てください」
私
「わかりました。
ありがとうございます」
診察室を出ると、心配そうに
待っていた両親が駆け寄ってきた。
母
「どうだった?
赤ちゃんは大丈夫?」
私
「うん、大丈夫だって。
でも、これからは
気をつけないといけないって」
父
「そうか…良かった」
私
「ごめんね。心配かけて」
母
「いいのよ。でも、これからは
本当に気をつけてね」
父は黙ってうなずき、
そっと肩に手を置いた。
その温もりが、言葉以上に
父の安心を伝えていた。
家に帰る車の中で、
私は静かに考え込んでいた。
マサナリのことは、もう完全に
割り切れていた。
今の私の中で最も大切なものは、
この子だけだ。
家に着くと、すぐに部屋に
戻って横になった。
今日の出来事で、心身ともに
疲れ果てていた。
しばらくして、スマートフォンを
見ると、マサナリから
メッセージが届いていた。