モラハラ

離婚届を持った夫がゴミ袋に入れ私の荷物を入れ… 【14話】

 

翌朝、私は父を同伴で

ユウジの自宅へ乗り込んだ。

インターフォン越しに

聞く彼の声は、

とても不機嫌そうだったが、

父に代わって貰い

離婚届に署名と捺印が

欲しいと申し出ると、

大慌てで家から

飛び出してきた。

 

ユウジ

「いやあ、

まさかキヌ子さんの

お父様がいらっしゃるとは」

 

恐縮しながら、

愛想よく頭をさげる彼に、

私は父の横から

 

「もう一つ、

まさかがあるよ。

警察の皆さんも

いらっしゃるの。

もうすぐね」

 

彼にとって大ダメージに

なる一言を浴びせてやった。

ユウジは固まった。

私はにっこり。

 

「理由は、分かるよね?

昨日の夜。

『妹さん』が

目を覚ましたよ」

 

ユウジ

「なっ!?」