今までの彼が嘘みたいに
冷酷な目をして、
ユウジは言った。
思わず絶句した私の手首を
いきなり乱暴につかむと、
無理やり立たせて、
引きずるように
二階へ連れて行く。
私
「痛い、やめて!
放して」
ユウジ
「うるさい!!
さっさと歩け!!」
彼は、着替えの服を
しまっている
ウォークインクローゼットが
ある部屋まで
私を引っ張ってくると、
背中をどんと押して、
部屋に放り込んだ。
ユウジ
「さっさと
出て行けよ、
オレの指示に従わない
おまえになんか用は無い!」
私
「え!えっ!?」
ユウジ
「いいから!!
今すぐ出ていく
用意をしろ!」
私
「急に言われたって、
鞄も何も無いのに…」
ユウジ
「待ってろ」
彼は足早に部屋を
出ていくと、
すぐ戻って来た。
手にはごみ袋がある。