私は、不安を
募らせていった。
何のための結婚なのだろう?
私は何を
やらされているのだろう?
ずっと考え込んだが、
ユウジは少しも
説明してくれない。
ひたすら仕事だ
仕事だと言い、
朝早くから
夜遅くまで、
ほとんど
外出してばっかりだった。
何だか、
仮面夫婦のように
なってきた。
ユウジが何を
考えているかわからず、
不気味で、彼の要求に
応じるのが怖くなった。
本当に仕事なのか
という気持ちだ。
せめて、
メモの読み上げだけは
辞めさせて欲しい。
私は意を決して、
ユウジに拒否の意思を
伝える事にした。
でも、彼は聞く耳を
持ってくれなかった…
ユウジ
「今
やめられたら困る!」
私
「私じゃなきゃいけない
理由って何?
妹さんは、まあ分かるわ。
心配なんでしょう?
でも、そのメモが何なのか、
分からない。 怖いの」
ユウジ
「何だよ。
それじゃおまえには
何の価値も無い」