モラハラ

離婚届を持った夫がゴミ袋に入れ私の荷物を入れ… 【8話】

 

「意識も戻るの?」

ユウジ

「どうだろうな。

目は開く…それだけだよ。

でも、いつかは

意識を取り戻すと

信じてるんだ。

主治医と相談して、

生まれ育った家で

療養させようと決めた。

病室に独りぼっちじゃ

寂しいだろうと思ってね。

そこで、だ」

彼は、私を真顔で見つめた。

ユウジ

「オレの代わりに、

妹を見守ってやってくれ」

「え!?

私…看護師じゃないよ?」

ユウジ

「医療的な事は

訪問診療でカバーする。

君は、ときどき様子を

見てくれればいいんだ。

難しい事は何も要求しない。

妹の身の回りは、

ちゃんと世話する者がいる、

君に負担はかけない。

君にしか頼れないんだ」

熱心に言われ、

しばらく迷っていた私は、

やがて彼の力になりたいと

考えるようになった。

私が離婚で困っているとき、

力になって貰った。

そのお返しがしたい…