モラハラ

離婚届を持った夫がゴミ袋に入れ私の荷物を入れ… 【7話】

 

 私

「あの、これは……?」

恐る恐る尋ねると、

ユウジは少し表情を

曇らせて、窓際を見た。

ユウジ

「ちょっと

事情があってね。

実は…妹の部屋なんだ」

「妹さん!?」

初耳…

驚きつつ、ユウジの視線を

追いかけてみると、

窓際に置かれたベッドで、

いかにも意識を失った

入院患者のように

寝かされている、

若い女性がいた。

酸素マスクを装着され、

点滴も繋がれている。

ベッドサイドでは、

何かの医療器具らしい

機械が、ぴっぴっと

音を立てていた。

いったい、

どうしてこんな事に!?

「妹さん、病院に

入院させなくてもいいの?」

ユウジ

「自宅療養中なんだ」

ユウジは表情を

曇らせたまま言った。

私はもう…

どうしたらいいのか。

どういう事情があれば、

こんな、明らかに

意識不明と思われる患者を

自宅療養させると

いうのだろう。