ユヅキ
「仕事のことや普段の生活で
起きた出来事など、色々と
お話させていただきました。
会話をしているうちに、
タカオさんから、
生徒としてではなく、恋人として
お付き合いしてほしいと
言われたんです。」
ユヅキさんが顔を赤らめながら
姉の質問に素直に答えるのを見て、
夫に対する嫌悪感が湧いてきた。
ヤヨイ「…生徒にちょっかいを出す
トレーナーに対して、
職権乱用のようなイメージは
抱かず、むしろ好意的に
感じたということですね?」
ユヅキ「はい。真剣な
お申し出だったので、ちょっかいを
出されたという感じは
ありませんでした。
むしろ、真摯な態度に
好感が持てました。
流されたわけではなく、
私の意思でお付き合いすることを
決めました。」
夫は堂々とレッスン中に
生徒を口説いていたというわけね…
夫
「そ、そうだ!
俺が強く迫ったわけじゃない!!
本人同士が決めたことなんだから
何も問題…ないだろう!」
なぜか、
自分は悪くないと主張してきた。
ヤヨイ
「…。確かに、恋愛は
自由ですが、口説かれる状況が
レッスンの延長上となると、
所属しているジム側が
どう受け止めるか気になりますね」
ユヅキ
「ん?それはどういう?」
ヤヨイ
「生徒に対して不適切な
行動をとるトレーナーがいる
ジムは、一般の人から見て
どのように映るでしょう…ね?」
場の雰囲気が重くなったが、
姉はかまわず続ける
ヤヨイ
「それでは、
弟とどのようなお付き合いを
されていたか、
もう少し教えていただけますか?
一緒に過ごす時間は
週にどれくらいでしたか?」