モラハラ

私の容姿を馬鹿にする夫【13話】

 

スッと夫の頭に

手を伸ばそうとするサリイ。

 

サッと避ける夫。

 

再び手を伸ばすサリイだが、

夫は身をよじって

その手から逃れた。

 

「あれれ~?

おかしいなぁ?

カツラじゃないなら

触られるくらい、

どうってこと

ないんじゃないのぉ?」

 

「俺の髪は地毛!

地毛なんだ!よ!!」

 

そうしている間にも

サリイと夫の攻防戦は続く。

 

「ねえ、サリイちゃん。

金庫のカツラの下のブツを

確認してごらん?

面白いものがあるから」

 

サリイ

「面白いもの?」

 

私の言葉に好奇心を

刺激されたのか、

サリイはカツラを持ち上げ、

その下のブツを確認した。

 

ついでに夫も覗き込んでいた。

 

「あ!」

 

次の瞬間、サリイは

キッと鋭い目を夫に向け、

襲い掛かった。

 

必死に逃げる夫。

 

既に2人の姿はスマホ画面から

消え、場外乱闘に

発展しているようだった。

 

どったんばったんと

音がしたと思ったら、

 

「あ、ああーッ!」

 

という夫の情けない声と、

ベリッと

いう音が聞こえてきた。