スッと夫の頭に
手を伸ばそうとするサリイ。
サッと避ける夫。
再び手を伸ばすサリイだが、
夫は身をよじって
その手から逃れた。
私
「あれれ~?
おかしいなぁ?
カツラじゃないなら
触られるくらい、
どうってこと
ないんじゃないのぉ?」
夫
「俺の髪は地毛!
地毛なんだ!よ!!」
そうしている間にも
サリイと夫の攻防戦は続く。
私
「ねえ、サリイちゃん。
金庫のカツラの下のブツを
確認してごらん?
面白いものがあるから」
サリイ
「面白いもの?」
私の言葉に好奇心を
刺激されたのか、
サリイはカツラを持ち上げ、
その下のブツを確認した。
ついでに夫も覗き込んでいた。
夫
「あ!」
次の瞬間、サリイは
キッと鋭い目を夫に向け、
襲い掛かった。
必死に逃げる夫。
既に2人の姿はスマホ画面から
消え、場外乱闘に
発展しているようだった。
どったんばったんと
音がしたと思ったら、
夫
「あ、ああーッ!」
という夫の情けない声と、
ベリッと
いう音が聞こえてきた。