モラハラ

私の容姿を馬鹿にする夫【1話】

 

私はキヌ子。

ネットのオフ会で知り合った

夫と33歳の時に結婚した。

 

今どきはそんなに珍しくない

年齢での初婚だけど、

少し前なら

晩婚と言われただろう。

 

夫とは11歳の差があり、

お互いに年齢のこともあって

結婚を

焦っていたのかもしれない。

 

交際3ヵ月でプロポーズ、

スピード婚となった。

 

この時点で私たちの子どもが

大学生になる頃には夫が還暦を

迎えるのは確定。

 

私も高齢出産目前で

妊活に励んだ。

 

けれど、中々上手く

いかないもので、

待望の赤ちゃんがやって

来た時には私は36歳、

夫は47歳になっていた。

 

それまでに

不妊外来での治療や、

せっかく授かった赤ちゃんが

流れてしまったりと辛くて

大変なことも経験してきた。

 

今回の子も先に来てくれた子と

同じようにいなくなって

しまうんじゃないかって、

妊娠の喜びよりも

失ってしまう

不安の方が大きかった。

 

夫はナーバスになっている私に

とことん寄り添ってくれた。

 

妊娠初期で不安定な時期も

クリニックに付き添って、

エコー写真や心音を

確認するたびに喜び、

私を励ましてくれた。

 

高齢出産と呼ばれる

年齢の妊娠は体力的にキツイ。

 

そうは聞いていたものの、

実際自分のこととなると

想像以上だった。