…やっぱりだ。
友達は口々に、
クロだと言ってきた。
私
「でもさぁ、私には
すごく優しいんだよ。
家のことも完璧に
やってくれるしご飯も
私の好きなものを
たくさん作ってくれるし」
私は2人に対してつい
反論してしまった。
正直言うと自分の中でも
かなり黒に近いとは
思っていたんだけど、
友達から口々にそう
言われると、ついヨシキの
ことをかばいたくなって
しまったのだ。
それは恐らく浮気を
されていることを
認めたくない私の心が
そうさせたのだろう。
私
「普通さ、浮気してたら
奥さんに冷たくなるもん
じゃないの?
確かに夜のほうは
もう何年もないけど、
それ以外はすごく仲が
いいんだよ」
自分から相談して
おきながら、必死で
ヨシキをかばっているのは
かなり滑稽だったけど、
まだどこかでヨシキのこと
を信じたいという気持ちが
あったのだ。
しかしそんな私に友達は
痛烈な一言をかけてきた。
友達
「それは旦那が外で
働いている場合だよ。
自分が稼ぎ頭だったら
新しい女に乗り換えようと
して奥さんに冷たくなる
ことはあるだろうけど、
あんたのところは
そうもいかないでしょ」