友達には
友達
「え?なにそれ?
旦那さんヒモ?」
とか
友達
「あんたが家庭の
大黒柱ってこと?
男女逆転じゃん」
なんて言われたけど、
私としては特に
気にしなかった。
前々から
「男が外で稼いでは家庭を
支えるもの」
という古臭い関係には
否定的だったし、
うちにはうちの形がある。
お互いに納得してるの
だからなんの問題もない、
と思っていた。
そんな生活を送っていた
私たち。
子供はいないし周りから
見るとちょっと特殊な
関係ではあったんだけど、
私たちなりの幸せを
築いていた。
しかしここ最近ヨシキの
様子がどうもおかしい…
違和感を感じたのはある時
たまたま私の仕事が
早く終わってお昼頃に
帰宅した時の事だった。
玄関を開けようとした時に
部屋の中からヨシキの
楽しそうな話し声が
聞こえてきたのだ。
ヨシキ
「あははは。
ほんとにカリンは
面白いな。
ん?え?奥さん?
大丈夫だよ。
この時間は仕事だから
ばれることはないって」
しっかりと聞き取れた
わけではないんだけど、
どうやら話相手は女性で、
私のことを
話題にしているようだ。