ヨシキがこれまで
死に物狂いで
頑張ってきたことは
私もしっていたので
咎めることはできず
私
「しばらく
休んでから
また再就職すればいいよ。
今はゆっくり体を休めてね」
と慰めた。
しかし心の中では
「これからから
どうしよう。
かなりやばいな」
という思いが
渦巻いていた。
実際のところ、ヨシキの
稼ぎがなくなると
生活がかなり
厳しくなるんだ。
もともと子供を二人
作るつもりだったので、
車庫と庭付きの一軒家を
借りていて家賃だけでも
結構な出費になる。
ヨシキと二人で
働いていれば全然問題は
ないのだが、
私の稼ぎだけになると
途端に苦しくなるのだ。
しばらくは雇用保険から
お金が入ってくるので、
それで何とかすることは
出来るが、それも
いつまでもあてに
することはできない。
その時ヨシキはすでに
30を超えていたし、
資格やスキルも
ほぼなかったので、
再就職もそう簡単には
いかないだろう。
そこで二人で
話し合い子供を
諦めることにした。