アイリがホッとした表情を
浮かべていたことに気づいた私は、
これで済むと思うなよ、
と誓い、出産に臨んだ。
初産にしては驚くほどの安産で
息子は生まれた。
義母がずっとそばにいて
励ましてくれたおかげだ。
息子の顔を見た義父も大喜び。
男泣きに泣いていた。
義両親と両親が喜び勇んで
お見舞いに来るほかは、
母子で静かに落ち着いた
入院ライフを過ごすことができた。
そして迎えた退院日。
義両親と両親が私を迎えに
来てくれた。
義両親は夫の腕をガッチリと
ホールドして連行してきている。
夫
「おい!!離せや!!
そろそろ俺の子に
会わせろ!!
父親なんだぞ!!」
義母
「だまらっしゃい!
孫ちゃんが穢れる!!」
義父もそれに同意するかのように
夫を睨みつける。
私が何か言う前に
牽制する義両親を制して
私は言った。