義母
「証拠はまだ十分じゃないわ!
1回だけだと言い訳されたら、
どうしようもないでしょう!?」
と更に証拠を集める気満々だった。
そこから1ヵ月、
義母は地道に調査を進めた。
一方で私の方は臨月を迎えていた。
そんなある日、私は破水。
予想をしていたことでは
あるけれど、夫とは連絡がつかず。
私は予め手配しておいた
陣痛タクシーで病院に行った。
陣痛タクシーが来るまでの間、
痛みに耐えながら私の両親と
義両親にも連絡。
どちらも飛び上がらんばかりに喜んだ。
義母
「待っていなさい、
トウ子ちゃん。
私が飛んで行きますからね!」
普通なら出産の時に
義母がいてほしいと思うお嫁さんは
少数派だと思う。
でも、私の場合、肝心の夫は
連絡がつかず。
実両親は飛行機の距離で、
どんなに早くても翌日の
昼前にしか到着できないという。
元々義両親との関係は
良好だったので、
私のために駆けつけてくれると
いうのは本当に嬉しかった。
私は陣痛室で検査を受けつつ、
時折襲ってくる痛みに耐えながら
義母が来てくれるのを待った。
痛みがあるとはいえ、基本的には
横になっているだけ。
だから余計なことを考えてしまう。