私はトウ子。26歳。
夫のキョウヤ(29歳)とは
同じ会社で出会い、結婚した。
結婚のきっかけは、
私に赤ちゃんができたこと。
いわゆるデキ婚だ。
この話は私の妊娠中から出産時期に
かけてのこと。
つまり夫とは結婚1年未満だった。
出会いは会社だったけれど、
結婚後すぐに夫は独立をして数人の
仲間と一緒に事業を立ち上げた。
私は妊娠後のつわりが
重かったこともあり、
休職を選んだ。
ライフスタイルが目まぐるしく
変わる中で、事件は起こった。
義母が、
義母
「ちょっとトウ子ちゃん!!
私、ものすごく
大変なものを見ちゃったのよ!」
とフンガフンガしながら
報告に来たのだ。
私
「一体どうしたんですか?
見たって何を…?」
実はこの義母、
そそっかしいというか
「超ド級」の天然さんなのだ。
何かを見間違えたり、勘違いしても
おかしくはないので
私は慎重に尋ねた。
義母
「キョウヤったら、
知らない女性と手を繋いで
バス停にいたのよ!
トウ子ちゃんみたいに
どっしりとした子じゃなくて
何だがガリガリだったわねぇ。
すぐにバスが来て
乗り込んじゃったから、どこに
行くかはわからなかったけど…」
義母にはこれっぽっちも
悪気がないのだけれど、
「どっしりとした」と
いう言葉がグサッと来た。