けれど、明らかに若い女性向け
ブランドのバッグだし、
私の手元には来ていない。
母の日や義母の誕生日に
近い日時でもない。
ほぼ確定と
判断して問題ないだろう。
通帳を寄こせ、と言われた時に
これだけのことが
一瞬で頭の中を駆け巡った。
夫
「離婚したら俺たちに
マイホームなんて要らないじゃん。
慰謝料と養育費はもちろん、
ちゃんと払うよ。
養育費は毎月の分割でいいだろ?」
私
「ヒロノリがそれでいいなら
いいけど。
知らないよ?」
夫
「サンキュー♪」
私
「口約束じゃ後で
言った・言わないで
揉めるもとになるから、
明日きちんと公正証書を作ろうよ。
それからアキナにも話さないと」
夫
「オッケー、オッケー」
夫はさも肩の荷が下りたとばかりに
足取り軽く寝室へ向かっていった。
手には後生大事に
通帳を握ったまま。
私は夫がポンコツであることを
再確認した。
多少仕事ができなくても、
家族思いで優しい夫・
父親ならまだしも。
子どもを平気で捨てる、
浮気する、
仕事できないのコンボじゃねぇ。