私
「あ!その通帳は…」
夫
「何だよ、文句あるのか?」
私個人名義の口座。
私は結婚して12年、
マイホームのためにと
コツコツと貯金を重ねてきた。
その金額、優に8桁。
娘のアキナも、新しい家で
自分の部屋を
持つのを楽しみにしている。
一方の夫はというと新しいものに
目がなく、すぐに飛びつく。
スマホの最新機種が出たら
すぐに機種変更。
ハイスペックPCやカー用品、
その他様々なガジェットに
ポンポンとお金を使っていく。
お互いに出し合った生活費で
普段の暮らしは
何不自由なかったから、
それでいいと
思っていたんじゃないかな。
マイホーム資金にしても、
私がせっせと貯金に励んでいたのを
知っていたから
安心しきってたんだと思う。
ちなみに通帳の名義は私だし、
その口座に夫はいままで
1円たりともお金を入れていない。
だから本当に
あの貯金は私だけの物。
実は夫が私の通帳に目をつけたのは
今回が初めてじゃない。
前にも一度、私の財布から
キャッシュカードを
抜いていたことがある。
出勤時に財布を開いたら手持ちの
現金が少なくて、コンビニのATMで
いくらか
お金を下ろそうと思ったんだ。
そうしたらいつも財布の
内ポケットに入っているはずの
キャッシュカードがなくて。
落とした!?盗まれた!?
って凄く焦った。
その日の
仕事は手につかなかったよ。