私
「あの病室で離婚届を
書いたときに、あなた達と
私の縁は切れたの。
それも、
あなた達が一方的に切ったの。
でも、ありがとう。
あなた達が捨ててくれたから、
私はかけがえのない
大事な人と出会えて、
幸せな結婚生活を
送ることができてるの」
私は元夫一家が1度も
見たことがないような笑顔で、
精一杯の嫌味を放ってやった。
義両親は、勝算はないと
諦めたのか、
まだ未練タラタラな夫を
引き摺って帰って行った。
実はこの後、現夫に
叱られたんだ。
2人目の赤ちゃんがいるのに、
無茶をするなって。
相手は無茶苦茶な
人達なんだから、
お腹に赤ちゃんがいるって
わかったら何をされたか
わかったもんじゃないってね。
言われてみれば確かにって私も
反省した。
あの時お腹にいた子も、
現在は無事に生まれて元気に
保育園に通っている。
私の定期健診も今のところ
問題もなく、健康と言って
差し支えない。
元夫一家との連絡は
あの凸事件以降、全くない。
こっちにまたチョッカイを
掛けられても困るので、
このまま大人しく小さくなって
暮らしてくれれば万々歳だ。
終わり