私の病気のことを知っても
責めたり結婚に
反対するんじゃなくて、
すごく労わってくれた。
どこかの一家とは正反対。
結婚なんてもうこりごりと
思って凍っていた私の心は、
気づけばすっかり溶けていた。
居間の惨状を目にした現夫は、
私の母にそっと息子を委ねて
元夫一家に詰め寄った。
現夫
「今更何の用です!?
病気で弱っていたキヌ子さんを
責め立てて、
見捨てた人たちが、
なんでここにいるんです!?
僕とキヌ子さんは
幸せな家庭
を築いているんですよ!
それを邪魔するというなら、
僕にも考えがあります!」
元々上背がある現夫だけれど、
その日その時はいつになく
背中が広く思えた。
元夫一家はタジタジになって、
既に撤退の構えだ。
元夫
「なんでだよ、
なんでお前なんかが」
現夫
「『お前』!?
『なんか』!?
僕の大事な奥さんに、
これ以上暴言を吐くのは
許さない!」
夫
「ひぃ」