モラハラ

病気がわかると捨てられた私【12話】

 

元夫

「え?

卵巣まだ元気なんだ。

俺も完全な不妊じゃないから、

抗がん剤治療が終わったら

子作りで…」

 

元夫が妄言を放っている横で、

私の番号が呼び出された。

 

当然、私は元夫の戯言を

無視して診察室に入るのを

優先した。

 

診察が終わると、

元夫の姿はもうなかった。

 

検査の結果はまたしても

良好だったけど、

変な物体X=元夫と

遭遇してしまったため、気

分は優れなかった。

 

帰宅も元夫の手先になった

義両親に

尾行されていないかとか、

神経を使った。

 

自宅特定はされなかったけど、

1か月後、私の両親から

ヘルプコールが掛かって来た。

 

なんと、元夫と義両親が

実家凸を華麗に

敢行してくれやがったのだ。

 

根負けした両親が私に縋って

来たというわけだ。

 

私としても闘病中にあれだけ

支えてくれた両親に迷惑を

掛けるわけにはいかない。

 

意を決して、元夫一家と

対峙することにした。