浮気

優しいマイホームパパの裏の顔… 【15話】

 

【えー、これどーするよー】

と困っていたところに、

白と黒のツートンカラーのお車登場。

後で知った話だが、母が通報し

サイレンを鳴らさず来てもらうように

頼んだらしい。母GJ!

お巡りさんの説得も虚しく、

身振り手振りでギャーギャー喚くユリエ。

幸か不幸か、

お巡りさんのほっぺたに

ユリエが振り回した手が

当たってしまった。

公務執行妨害です。

本当にありがとうございました!

というわけで、

ユリエは警察にお持ち帰りいただいた。

「ああいう人」を回収するのも

警察のお仕事なんだな…

黄色い救急車じゃないんだな…

と、ぼんやりしながら見送った。

疲れた。

 

 

「トウマ君はなんで

あんなのが良かったんだ?
 
どう考えてもキヌ子の方が可愛いし、
 
賢いし、良い子なのになぁ」

 

 

ゲッソリしながら呟いていた。

騒動を目撃していたご近所さんにも

「不審者」と認識されたユリエ。

その後私の実家に

再度突撃しようとしたところ

危険を察知した

ご近所さんにより通報されて、

恥をかくという目にもあった。

これに懲りたのか、

ユリエからの突撃もなくなり

実家にはようやく平和が訪れた。