浮気

優しいマイホームパパの裏の顔… 【14話】

 

私は【それじゃわからん】

と説明を求めると、

 

 

ユリエ

「あんたと離婚したのに、

トウマは私と

結婚する気がないって言うのよ!?

詐欺なの?
 
ねぇ、結婚詐欺なの!?」

 

 

とまた喚く。

よくもそれだけ大声で叫べるよなー

って、感心してしまった。

 

 

ユリエ

「絶対にあんたのせいでしょ!」

 

 

「どうしてそうなるの…」

 

 

呆れて思わず呟いてしまったのだが、

ユリエは聞き逃さなかったようだ。

 

 

ユリエ

「とぼけんじゃないわよ!

絶対にあんたが私の悪口を

トウマに吹き込んだんでしょ!」

 

 

と、決めつけて騒ぐ。

 

 

「本当に私とはもう関係のないことです。
 
あなたとトウマさんの方で

話をつけてください。
 
私を巻き込まないでください

ご近所にも迷惑ですので、
 
2度と来ないでください」

 

 

ストレートに言ってしまった。

ユリエ、ファッビョーン!!

いくらガタイの良い父でも、

相手が細身で、

しかも若い女性となると

実力行使はマズい。

ボクシングの元プロで、

現役のトレーナーだからこそ、

過剰な力は振るえないのだ。

父の威圧感が牽制にならないとしたら

どうすべきか…。