皆が、本格的な日本料理を看板にしている。
誰も許すわけはない。
そんなところに、素人同然の私が、
料理を持って行って
どうなるというのだろうか。
私「お義母様。
差し出口をお許しください。
他の事はともかく、
これは、お客様に
お出しするお料理を決める会です。
私が参加したとしても、
恥をかくだけのことになるかと」
義母「ご謙遜(けんそん)ね。
あなたのお料理、
美味しいじゃない」
しれっと、
義母は言ってのけた。
昨日の夜は「肉じゃがにして」と
要望しておきながら、
いざ食卓へ出すと
義母「なあにこれ?
肉じゃが? 和食なの?
初めて見たわ」
などと鼻で笑ったのを、
お忘れか。
なのに今日は突然、
料理を褒(ほ)めて、
献立合わせの会へ出ろという。