嫁いびりが大好きな義母が親戚の集まりで『まずい料理作るな!』と、料理を捨てた結果… 【9話】

 

大まかな内容を決め、話し合い、

最終調整して、正式に献立とする。 

1年間で、4回はこれをやるのだ。 

またその時期が近付いてきた。 

 

義母「キヌ子さん、お願いね」 

 

例によって、お願いという名称の、

実態は命令がきた。 

義母「来週の土曜日に、

二十四(にじゅうし)節季(せっき)の

献立合わせの会があるわね。 

今回は、キヌ子さんも参加して」 

私「わ、私がですか」 

 

予想外だった。 

献立合わせの会は、

「茶家(ちゃけ)」であるこの家と、

懐石料理を仕立てる

「受け持ち家(け)」が集まり、

料理の見本を持ち寄って品評し、

次の季節からお出しする献立を決定する、

話し合いの場だ。 

1年に4回ある。 

これまで、私はお呼びではなかった。 

 

それは当然の事で、

多少は教えられているとはいえ、

専業料理人ではない。 

あくまでも嫁のたしなみ程度だ。 

私の参加など、父が許さないはず。 

父だけではなく、料理を出す

「受け持ち家(け)」は、

私の実家以外にも二か所ある。