夫の言葉にも一理ある。
確かに時代はとっくに変わっていて、
娘が誰かと結婚するときに、
あまりにも世間とずれていたら、
逆にかわいそうな事になるかもしれない。
息子に至っては、
結婚相手が見つからないもしれない。
そう考えると、
伝統の継承を大切にする事はよいとして、
時代と
合わせていかなければならない時期に、
そろそろ差し掛かってきている。
潮時なのだろうか。
私は、このところ、
ずっとそればかり考え込んでいる。
私の思惑とは関係なく、
季節は巡る。
茶道と懐石(かいせき)料理は、
切っても切れない深い関係だ。
ともに、季節感を大切にする精神から、
料理の献立は四季折々に変更される。
二十四節(にじゅうしせっ)季(き)といって、
一年を大きく二十四(にじゅうよん)等分し、
暦上(こよみじょう)の決まりに従った
季節の節目を基準にするのが、
代々の習わしだ。
もちろん、現代の季節とはかなりずれるので、
そこは柔軟に。