嫁いびりが大好きな義母が親戚の集まりで『まずい料理作るな!』と、料理を捨てた結果… 【8話】

 

夫の言葉にも一理ある。 

確かに時代はとっくに変わっていて、

娘が誰かと結婚するときに、

あまりにも世間とずれていたら、

逆にかわいそうな事になるかもしれない。 

息子に至っては、

結婚相手が見つからないもしれない。 

 

そう考えると、

伝統の継承を大切にする事はよいとして、

時代と

合わせていかなければならない時期に、

そろそろ差し掛かってきている。 

潮時なのだろうか。 

私は、このところ、

ずっとそればかり考え込んでいる。 

 

私の思惑とは関係なく、

季節は巡る。 

茶道と懐石(かいせき)料理は、

切っても切れない深い関係だ。 

ともに、季節感を大切にする精神から、

料理の献立は四季折々に変更される。 

 

二十四節(にじゅうしせっ)季(き)といって、

一年を大きく二十四(にじゅうよん)等分し、

暦上(こよみじょう)の決まりに従った

季節の節目を基準にするのが、

代々の習わしだ。 

 

もちろん、現代の季節とはかなりずれるので、

そこは柔軟に。