大事な取引先の
社員に同じことをされては
たまらない、と大口の仕事は
ライバルに
持っていかれる有様。
ゾンビのような風体で
なんとか出社している様子を
私は毎日高みの見物と
シャレこんでる。
浮気相手の女性も、
婚約寸前まで秒読みの
カップルの間に割り込んで
引っ掻き回す女として
白い目で見られるように。
私はお局様たちに
気に入られていたので、
彼女たちから代わる代わる
チクリとした
嫌味を投げつけられていた。
お局様たちのすごい所は、
けして何人もが一斉に
浮気相手を攻撃しないこと。
しかも、パワハラなどに
問われるような大きな悪口や
侮辱はしないところ。
チクリ、チクリ、が少しずつ。
けれど、
塵も積もれば山となる。
浮気相手はどんどん
憔悴していき、ついに
耐えきれずに退社していった。
ゾンビなハヤテの退職も時間の
問題なのではないかと
噂が回っている。
私は今日も元気に仕事と趣味に
打ち込み、両親とも相変わらず
仲良く暮らしている。
終わり