モラハラ

彼氏からのプロポーズ…その後、とんでもないことに【12話】

 

「大船…ですか。泥船の

間違いじゃありませんか?

それがごく普通であたりまえの

条件だと仰るのであれば、

結婚相談所にでもそのまま

持ち込めばいいのでは?

 

異常であれば相談員さんが

条件の緩和か撤廃を

進言してくれるでしょうし、

当然ならば条件に

マッチする女性を

紹介してくれるでしょう。

あ!もしかして現実に私以外の

婚約者候補が

いらっしゃるのでは?」

 

負けじと私も捲し立て、

最後の方で

ハヤテの方に視線を向けた。

 

奴は頬を紅潮させ、

額から汗を流している。

 

焦ってる、焦ってる(笑)

 

ハヤテ母

「んまあああ!

生意気な!

うちの子はあなたをぜひに!

と言っているのに!

その気持ちを

踏みにじる気なのね!?」

 

ここで我が母上が参戦。

 

「お言葉ですけど、

最初にうちの娘の心を

踏みにじったのは

どなたですか?

ハヤテさんとお母様ですよ。

黙って聞いていれば、

随分と御大層なお考えを

お持ちのようですが!

 

私は夫と共働きでしたが、

家事も育児も二人三脚で

これまでやってきました。

人として身の回りのことを

一通りできるように

娘にも教育してきましたよ。

 

母お互いに力を合わせて

暮らしていく、

相手を尊重する。

それが我が家の価値観です」

 

母はハヤテと母親の

真似をして、結婚の条件を

一覧にした紙切れを提示した。