モラハラ

彼氏からのプロポーズ…その後、とんでもないことに【6話】

 

ハヤテ

「LINEも電話も、

ずっと返事がないから

婚約破棄になるかと思った~」

 

開口一番そう言ったハヤテは、

とても嬉しそうな

表情をしていた。

 

「顔を合わせて話した方が、

すれ違いや勘違いが

起こらないと思ったから」

 

ハヤテ

「それもそうだね。

で、あの契約書の内容、

どこが気に入らないの?

あんなの世間的にもごく普通の

内容じゃないか。

承諾してくれればすぐにでも

結婚できるのに。

どうしたの?」

 

早くも私の頭は

痛くなってきた。

 

「ハヤテはあの内容が

常識的だと思っているのね?

それがもう、おかしいのよ」

 

ハヤテ

「え?どこが?

どこの家でも奥さんが掃除、

洗濯、料理はするもんでしょ?

俺、朝は玉子焼きか味噌汁、

もしくは淹れたてのコーヒーの

匂いで目が覚めて、会社では

愛妻弁当を広げて食べるってさ

さやかな夢を持ってるんだよ」

 

私「ん~?

自分で食べたいものは

自分で作ればいいじゃない。

共働きで、しかも同じ会社に

勤務してるんだよ?

どうして私があなたより

早起きして毎日朝食とお弁当を

用意するのが前提なの?」

 

ハヤテ

「え?キヌ子~

何言ってるんだよww

料理は女性の方が

得意じゃないか」

 

「シェフや板前さんって、

女性もいるけど男性の方が

圧倒的に多いよね。

それも昔から。

お料理、男性も上手な人は

たくさんいるわね」