好物のウニとアワビをパクリ。
夫を無視しながら舌鼓を打つ私たちに、
ヤスキは
ヤスキ
「え…あの、
ちょっと…俺の分…」
夫は悲痛な声を上げていた。
義姉
「あーゴメン。私、女だから、
計算できなくてさ。
いくつ買えばいいのかわからなくてね。
人数を間違えちゃったみたい。
それに、アラサーの
行き遅れ女だからね。
残念ながら性格もねじ曲がってるのよ。
遠慮なんてしないで、
好きなモノ食べちゃう」
義母と義姉の言葉に、
どこかで聞き覚えがある夫は
冷や汗をかいて狼狽していた。
義姉はさらに
義姉
「でも、感情的で
計算できない女のことを、
広い心を持つ男のヤスキなら
このくらいのこと
許してくれるよね~?」
と煽った。
もちろん、これは即興でない。
私はお彼岸のお呼ばれの
連絡があった際に、
義母に夫が女性叩きに
夢中になっていることを
相談していたのだ。
義母は、
義母
「ああ、情けない。
あの子は昔からすぐに
他人の言葉に
影響をされる子だったけど
そんなみっともない考え方に
染まってしまうだなんて…。
キヌ子ちゃん、ごめんなさい」
と、義母は全く悪くないのに
謝ってくれた。