浮気

幼馴染を優先する夫に盛大なサプライズをしてみた【5】

 

タクミ

「アケミ、頭いいな!

万が一、鍵をなくした時にも

近くに住む知り合いに

持っていてもらえば、

便利じゃないか!」

 

と賛同する。

 

アケミ

「そうだよぉ。

徒歩5分の距離だもの、

いつでも駆けつけてあげるわ♪」

 

私は開いた口が

塞がらなかったが

 

「そうですね。近場と言えば、

私の年上の従兄も徒歩10分の

距離に住んでいます。

アケミさんにも渡すのと

同じように、私の従兄にも

渡しましょうか」

 

と更にトンデモ提案をしてみた。

 

夫は従兄と結婚式で顔を

合わせているが、その強面ぶりに

少しビビっていた。

 

男兄弟の末っ子だった

その従兄は、年が離れた

私のことを実の妹以上に

可愛がってくれている。

 

「まあ、私もタクミも

いないときに合鍵を使って

部屋に入ると、従兄と

二人きりという状況に

なる可能性も出てきますが、

それでよろしいですか?」

 

妻ではない女が合鍵を使って

新居に入り浸っている状況を、

私の親族に知られるのは

流石にマズいと思ったのだろう。

合鍵の話は幸いなことに

立ち消えとなった。

 

それでも合鍵の要求

がなくなっただけで、

アケミの訪問頻度はさほど

変わらなかった。

1カ月も経たないうちに、

私は限界を迎えた。

 

「ねえ、アケミさんに

少しは家に来るの

控えて欲しいって

伝えてくれない?」

 

タクミ

「は?なんで?

あいつが一緒だと

お前も楽しいだろ?」