追い詰められたミチルさんは
真っ白な顔色。
ミチル
「こんなのヒドイ!あんまりです!
盗撮と盗聴だなんて、
犯罪じゃないですか!
こんなことをして私を罠にはめて、
何が楽しいんですか!?」
と、さめざめと泣きだした。
私
「犯罪だなんて、人聞きが悪いことを
言わないでちょうだい。
私の家で
私の家の中の出来事の
撮影と録音しただけよ。
何が悪いって言うの?」
と追い打ちをかけてみた。
まるで私が
泣きじゃくるヒロインを虐める
悪役のような立ち位置。
しかし動画がバッチリ残っているので、
だれもミチルさんを
庇うことはしなかった。
私は弟に対して
私
「ねえ、マサヒロ。
息子をお金を稼ぐ道具にする
母親ってどう思う?
私もあなたも、この人の本性を
知らなかったみたいね。
よく話し合うべきだと思うんだけど、
マサヒロは?
私は、この人が今後も
一族として名前を連ねるのに
嫌悪感があるよ」
そう言うと、ミチルさんは泣き崩れた。
弟
「ごめん、今日は
俺たち帰ることにする。
夫婦でよく話し合うよ。
母さん、料理を残してごめん。
姉ちゃんもミチルがごめん」