仕事の目処が立つなんて嘘だ。
仕事はとっても忙しいが、
早出と残業で
休みをもぎ取っていくつもり。
きっと食事会を
台無しにしてしまうだろう。
でも、こういうことは
傷が浅いうちに動くべきだ。
ミチルさんの本当の姿を
知らない弟が気の毒だ。
私はある計画を以て、
我が家の食事会に臨むことにした。
そして迎えた食事会当日、
私は開始時刻ピッタリに家に着いた。
どうしても仕事が片付かなくて、
その時間になってしまった。
準備の手伝いが出来なくて
申し訳なかったが、
片付けやその他別のことで
力になるから許してほしい。
私が食事会に来ることは
弟家族は知らない。
サプラ〜イズ。
私が姿を現すと、
弟は目を見開いてビックリ。
弟
「あれ!?
姉ちゃん久しぶりじゃん!
珍しいね。
今日は賑やかになるな~」
と嬉しそうにしている。
反対にミチルさんは挙動不審。
最低限の挨拶を済ますと、
目も合わせてくれない。
あ、後ろめたさはあるんだ…。
ほどなく始まった食事会の話題の中心は、
当たり前だけどミナト君。
しばらくすると弟が私に話を振る。
ナイスアシスト!