兄弟・姉妹

自分の息子で金を稼ごうとする弟嫁 【6話】

 

私は、今日の件は自分の胸の内に

しまっておくことにした。

確かに不快な思いはしたが、

特段何か被害にあったわけでも

ないからだ。

私はその日をなかったことにして、

また日常に戻って行った。

つまりは仕事に追われる日々である。

そして久しぶりに丸1日

休みが取れたある日。

たまった家事でもしようかと

思っていた矢先、

私のマンションのチャイムが鳴った。

インターホンのカメラで確認すると、

ミチルさんだ。

腕にはミナト君が抱かれている。

ああ、もう外出できるくらいに

大きくなったんだ!

写真でしか見たことがなかったけど、

やっぱりミナト君は可愛いなぁ。

あの時はやっぱり産後間もなくて、

ミチルさんは

精神的に不安定だったんだね。

せっかく私に

湊君を会わせてくれるために

来てくれたんだから、

おもてなしをしないと…。

私のテンションは一気に上がり、

玄関に向かい

ミチルさんとミナト君を歓迎した。

 

 

「ミチルさんいらっしゃい!
 
さあどうぞ、あがって。
 
初めまして、ミナト君!」

 

 

私はウッキウキで

ミチルさんに声を掛けた。