ウソを守り通そうと必死になる
シゲトの言葉を遮るように、
いるはずのない息子
(シゲト中では)の声が響いた。
ユウト
「だってパパは、もう
僕のこと要らないからだよね?」
そう言いながら、
部屋へ入ってくるユウトを見た
シゲトの顔は
青白くなっていったという。
だって、あの人の中では
私たち2人はもう命を落としてる前提
だったわけだし…
ユウト「パパ、
お家で言ってたじゃん?
僕はもうウチの子じゃないって!
あの女の人と暮らすから、
僕のこと
いらなくなったんでしょ?」
夫
「お、おい!!ユウト!
何言ってるんだ!
そんなはずないじゃないかぁ!
だ、だからこうして心配して…
変なこと言うんじゃない!!!」
と、ユウトを怒鳴りつけた。
その姿は心配しているようには
全く見えない。
ユウト
「パパのウソつき!
じゃぁなんで?
僕たちを家から出したりしたの?
僕のお家に帰りたいよ!」
ぼろぼろと涙をこぼす息子に
どう対応すればいいか
わからない様子。
額に汗を浮かべながら
おろおろするだけ。
それを見ていた
両親たちが詰め寄る。
母
「あらあらぁ~…聞いていた話と
だいぶ違うようねぇ~。
一体どういう事なのかしら?」
義母
「ユウトちゃん
こんなに泣いて可哀そうに…」
父
「シゲト君…
ちゃんと説明してもらおうか」
義父
「一体どういうことなんだ!」
両親たちの圧に耐えられなかった
シゲトはしどろもどろになりながら
夫
「それは…その…!違いますよ!
ハハハッw!何言ってるんだ!
おい!ユウト!!
ママは!!ママはどこにいるんだ?
帰ってきてるんだろ!!おい!
トウ子!!どこにいるんだ!!」