浮気

帰宅後、間女にばったり会ったので最高の笑顔でおもてなししてみた【14】

 

「俺が精神をやられて

年収も低い。

それなのに生活費を取られたり、

正社員として働いてほしそうな

雰囲気を出したりさ!

プレッシャーだったんだよ!

だから俺は悪くない!

お前が悪いんだ!!」

 

 

「お前だって悪い」

から

「お前が悪い」

シフトチェンジした。

生活を支えて、

ある程度のことには目を

つぶって来た私にこの言い草だ。

私の目つきが変わったことに

気づいたのか、

夫が少したじろいだ。

私はその隙にある物を

スッと差し出した。

通称緑の紙。

離婚届だ。

 

「はい。署名捺印よろしく」

 

 

「ふざけるな!

絶対に認めないからな!!」

 

「もう無理。生活費の負担を

させてって、私が8割でしょ。

それなのにアンタは私が

夜勤明けの日だろうが、

家事をちゃんとしたことあった?

せいぜい

お手伝い程度じゃない?

8割も負担した?

仕事も家事も妻ばかりの負担で、

挙句に浮気に走る夫って

客観的に見てゴミじゃん」

 

一気にまくしたてる

私に対して

夫は何も言えない様子だった。