浮気

帰宅後、間女にばったり会ったので最高の笑顔でおもてなししてみた【12】

 

そこまでは、

まあ、ありがちな話だ。

 

 

マホ

「私、サトシさんに言われて

毎月5万円を結婚資金として

渡していたんです。

カフェのバイトですから

毎月の収入は13~14万程度です。

カツカツでしたけど、

サトシさんとの

将来のためならって

頑張っていたんですけど…」

 

 

そこまで言うと、

また目に涙が溜まっていった。

 

マホ

「知らなかった、

なんて言い訳になりません。

でも、申し訳ありませんでした。

奥様が

いらっしゃる方とだなんて。

一度には無理ですけど、

慰謝料もお支払いします。

本当に…」

 

私はマホに対して怒りは

もう1ミリも感じていなかった。

ただ、夫が彼女から結婚資金を

巻き上げていた、という点に

引っかかりを覚えた。

あ!まさか…。

 

「辛いことを聞くようで

ごめんなさいね。

その結婚資金を

貯めているという口座、

通帳で確認したことはある?」

 

マホ

「え…いいえ。ありません」

 

 

「それじゃ、夫がパチスロに

入り浸っているってことは

知ってる?」

 

 

マホ

「いいえ!初耳です」

 

「気の毒だけど、

そのお金はもうあの人の

手元にないと思うわ」

 

 

私は夫の経済状況を義両親から

援助を受けていることを含めて

ザックリと説明した。

 

「たぶん、あなたが頑張って

夫に渡していたお金も、

ギャンブルにほとんど

消えてしまっているでしょうね」

 

 

マホは堪えきれなかったのか、

さめざめと泣きだした。