浮気

夫と同じ職場で浮気をされ辞表を提出すると、夫以外の全員が震えだした【15】

 

オーナー

「よりによって

最後に残ったスタッフがこれか。

もういい。

 

お前たちとこの店は今日から

無関係になるんだからな」

 

「待ってくれよ、親父!

急すぎるって!

それに何でトウ子まで

一緒にいるんだよ!

 

せめて説明くらいしてくれよ!」

 

そう、実はこのオーナーシェフ、

夫の実父。

つまりは私の義父にあたる。

息子にのれん分けをした形に

近いのかな?

 

夫「俺たちより先に

トウ子が辞めてるだろ!?

なんでここにノコノコ足を

踏み入れてるんだよ!?」

 

私がいることで

ギャンギャンと喚きたてる夫。

 

オーナー

「私が呼んだ。

この店を立て直してもらうためだ」

 

「この店がこんなになったのは、

トウ子が辞めたからだろ!?」

 

オーナー

「そうだ。トウ子さんは

それだけこの店に必要な人だった。

 

それをお前はどんな扱いをした?

店長の役目は厨房で腕を

振るうだけだと思っていたのか?

スタッフの管理も

含まれているんだぞ」

 

「そんなの、スタッフが

勝手なことをしたら

止められないだろ!?

それに

この店を繁盛させてきたのは…」

 

オーナー

「スタッフに勝手なことを

起こさせないように、

常日頃から気を配る

必要があったと言っている。

 

それにこの店が盛り上がっていたの

はトウ子さんのおかげだろう。

トウ子さん本人が自分の手柄を

吹聴しなくても、報告書を読めば

それくらいわかる」