浮気

夫と同じ職場で浮気をされ辞表を提出すると、夫以外の全員が震えだした【7】

 

「もちろんだよ。

一目会った時からビビッと来たね」

 

キホ

「やっぱり~?

キホも店長に一目ぼれだよ~!

 

これが運命の赤い糸なのねぇ」

 

と、私の前で

2人の世界に入りきる夫とキホ。

 

「俺の女神はトウ子じゃなくて

キホちゃんなんだよ!

 

やっと巡り合えた奇跡だよ」

 

キホ

「うれしぃ~。

 

店長みたいに料理上手で

リッチな男性には、

奥さんみたいな

ショボいオバサンより、

若くて可愛いキホが似合うよね~」

 

こともあろうに、

キホは私に対して

マウントまで取って来た。

 

キホ

「うふふ。

だから、オバサンは

もう用なしなんです!

さっさと店長夫人の座を

私に譲ってくださいねぇ。」

 

調子に乗ってこんな暴言まで。

 

私は怒鳴り散らしたくなる気持ちを

グッと喉元で押さえ、

あくまで落ち着いてこう言った。

 

「ご自由にどうぞ。

私も好きにさせてもらうので、

おあいこってことで」

 

そしてそのまま夫とキホを

店から追い出した。

 

帰宅すると夫は既に寝室に

籠っていた。

 

私も入浴を終え、ベッドに入る。

しかし、眠れない。

 

そのまま

まんじりともせず夜明けを迎えた。