夫はまだ熟睡している。
私は焦ることもなく、淡々と
データを吸い出して保存した。
その次の日、
従業員全員を帰宅させ、
店じまいをしているときに
私は切り出した。
なお、夫は手持無沙汰な様子で
スマホをポチポチ。
やることなどいくらでもあるのに、
全て私に任せてポチポチ。
私
「ヤスタカさん…?
あなた、浮気してるわよね」
夫
「え?」
私
「キホさんと」
一瞬、あちゃ~という表情を
したものの、
夫は悪びれなかった。
夫
「ああ、バレちゃったか。
だって、キホちゃんって
上品で可愛いじゃん。
もうキホちゃんなしなんて
考えられないんだよねー。
運命の相手って感じ」
私
「は?正気?」
私は心底呆れた。
そこへふいに、
キホ
「やったー!店長ってば、
ようやく私に
本気になってくれたのね」
と、キホが乱入。
お前、どこにいたんだよ?