けれど、それはあくまで
プラトニックな関係の話。
とはいえ、休日に帰宅した夫から、
夫のものでも私の物でもない香水や
石鹼の香りがしていることが
何度もあったから、
何となく黒だとは思っていた。
決定打になったのは、
ある時リビングに
置きっぱなしになっていた
夫の財布を、
夫の鞄にしまおうとした時のこと。
鞄の底から
宿泊施設のポイントカードが
出てきたのだ。
もちろん、私と夫で
利用したことなんてない場所。
結構なポイント数が
貯まっていたことも
ショックだった。
私はそれからより一層、
夫とキホの動向に
注意を払うようになった。
また別の日、夫がベロンベロンに
酔っぱらって帰って来た。
取るものも取り敢えず、
ベッドに直行する夫。
あっという間に
夢の中へ旅立っていった。
私は夫のスマホの中身を
チェックした。
夫はセキュリティ？
何ソレおいしいの？
な人なので、
ロックなんて掛けていない。
浮気をしているのにロックも
掛けないなんて、
本当にどうかしている。
それか私のことをよほど
軽く見ているかのどちらかだ。
呆れながらLINEのやりとりを
遡っていくと、証拠、証拠、証拠の
オンパレード。
言い逃れができない場所での
写真とか、
なんで載せてしまうんだろう？
