浮気

夫からの望み通りにした結果 【10話】

 

【7】以外に言えないのか、

と突っ込みたくなったが私はしなかった。

やばい、夫の反応が楽し過ぎる。

 

「会社にもバレてるし、
 
社長さんもご存知よ~」

 

とからかうと、

 

「こんの!クソアマ!
 
余計な事ばっかりしやがって!
 
お前さえ大人しくしていたら、
 
全部丸く済んだのに!!」

 

…と発〇。

いや、私が大人しくしてても

いずれどこかからバレるでしょ(笑)。

 

そんなこともわからないくらい、

浮気相手との逢瀬に

ドはまりしてたのかと思うと、

ダサすぎる。

 

ここで私は爆弾を投下することにした。

それも破壊力が抜群の奴を

一発お見舞いすることに。

 

「ああ、そうだ!

思い出した。あなたが浮気相手と

大事な【出張】に出かけている間に、
 
会社から封書が来てるはず。

 

私の勘違いじゃなければ
 
解雇通知だと思うんだよねぇ」

 

ニヤニヤ笑いが止まらない私。

性格が悪いとは思うけど、

夫にされてきた仕打ちを考えたら、

このくらいは許してほしい。

 

夫は慌てて玄関口のポストに

向かったようだ。

無言ながら荒い息遣いと、

ドタバタとした足音から

相当慌てていることが伝わってきた。