浮気

夫からの望み通りにした結果 【5話】

 

とりあえず私はその画面を撮影し、

明日の早起きに備えて就寝した。

 

そして翌朝、私は

何事もなかったかのように

夫を起こし、見送った。

 

ポロシャツにチノパンという

ラフな格好だったので、

仕事じゃないことはわかる。

それでも私は突っ込まなかった。

 

私は夫が出勤に使う駅とは

真逆の方向へ去っていくのを

見送った後、行動に出た。

 

夫の会社に出向いたのだ。

受付で名乗り、用件を伝える。

 

「あの、昨日夫が長期で
 
療養休暇をもらっていると
 
電話を受けたのですが…。
 
何かの間違いではありませんか?

 

実は本日も出張だと言って
 
家を先ほど出て行ったのです。
 
出勤記録の確認を

することはできますか?」

 

そう伝えると、受付で対応してくれた

事務員さんは慌てた様子だった。

 

この人は昨日、

家に電話をくれた人だったので、

状況の把握が早かった。

しかし…

 

事務員

「あの、大変申し訳ないのですが、
 
社員の勤怠記録を部外者の方に

お見せするわけにはいかなくて…」

 

本当にすまなさそうに

謝罪されてしまった。

 

さて、次の手はどうしようと

策を練ろうとしたところ、

救いの手が現れた。

 

社長の登場だ。