とりあえず私はその画面を撮影し、
明日の早起きに備えて就寝した。
そして翌朝、私は
何事もなかったかのように
夫を起こし、見送った。
ポロシャツにチノパンという
ラフな格好だったので、
仕事じゃないことはわかる。
それでも私は突っ込まなかった。
私は夫が出勤に使う駅とは
真逆の方向へ去っていくのを
見送った後、行動に出た。
夫の会社に出向いたのだ。
受付で名乗り、用件を伝える。
私
「あの、昨日夫が長期で
療養休暇をもらっていると
電話を受けたのですが…。
何かの間違いではありませんか?
実は本日も出張だと言って
家を先ほど出て行ったのです。
出勤記録の確認を
することはできますか?」
そう伝えると、受付で対応してくれた
事務員さんは慌てた様子だった。
この人は昨日、
家に電話をくれた人だったので、
状況の把握が早かった。
しかし…
事務員
「あの、大変申し訳ないのですが、
社員の勤怠記録を部外者の方に
お見せするわけにはいかなくて…」
本当にすまなさそうに
謝罪されてしまった。
さて、次の手はどうしようと
策を練ろうとしたところ、
救いの手が現れた。
社長の登場だ。