実は、父はいくつか
不動産を所有している。
義父の会社が入っている
ビルは父のものだ。
義父が会社を設立した当初、
どこの不動産屋も
貸してくれなかったが、
父が格安でビルの
一室を貸していたのだ。
義父は、良くしてくれた父の
娘の私に
なんて酷い事をしたのだと
激怒してたという。
その日の夕飯の準備を
母としていると、
電話が鳴った。
表示を見てみると、
ケンジからだった。
話すことがないし
着信を無視した。
鬼のような着信で
仕方なく出ることにした。
義母
「ちょっと!!
あんた、何やってんのよ!
早く家に戻ってきなさい!」
ケンジのスマホから
電話をかけてきたのは、
義母だった。
私
「…突然何ですか?」
義母
「あんた!!
主人になんて言ったのよ?
離婚されそうなのよ!!!
ケンジだって、
会社移動に
なっちゃうかもしれない!」
ケンジ
「そうだ!
なんで俺まで!」
二人の声が聞こえてくる。
義母とケンジは自分達が
したことを全く
わかっていないようだ。