臨月の私に姑が時代錯誤の嫁いびりをした結果… 【15話】

 

トモヤ

「性懲りもなく…!

妊婦が辛ければお腹の中の子も

辛いに決まってるだろ!

男の俺でもそのくらいわかるのに、

どうして、2人も子供を産んだ

おふくろがわからないんだ?」

 

 

義母

「悪気なんてこれっぽっちもないわよ」

 

 

自分の非を決して認めない義母。

 

 

「悪気がないのが一番タチが悪いって

言葉があるのをご存知ですか?」

 

 

トモヤ

「これだけ言ってもまだ

自分が悪くないと思っているんだから、

救いようがないよ。

【良かれと思って】と

息子に何かされたら大変だ。

おふくろ、

もう俺たちはおふくろとは

一切かかわらない」

 

 

義母の返事を待たず、

夫は通話を切り上げた。

息子の黄疸は治療の甲斐あり、

無事に退院できた。

予定よりも10日ほど

過ぎてしまったけれど…。

私は、いつ義母が

凸してくるかわからないので、

自宅ではなく実家で

産後の期間を過ごした。

夫は義母に黙って

引っ越しの準備をしてくれた。

夜逃げも請け負っている業者に依頼し、

カモフラージュ用のトラックも

用意して周到に引越した。