臨月の私に姑が時代錯誤の嫁いびりをした結果… 【12話】

 

義父

「トモヤは小学生だったからまだ幼くて、

それゆえに

思いやりが欠けていただろう。

だが、お前は人と比較され、

傷つけられる痛みを知っていた。

それなのに、どうして

せっかく嫁いできてくれた

お嬢さんたちに、

同じ痛みを与えようとするんだ?」

 

 

義母は口籠る。

 

 

義父

「俺や息子たちがお前を避けるのは、

そういう所なんだ。

今回の件は流石に目に余る

このままなら離婚も考えている」

 

 

…なんと、

熟年離婚宣言をする義父。

義母は【ひどい、あんまりだ】

と喚いていたが、

今度こそ義父が通話を切った。

これだけ身内から諭されても

響かないのなら、

義母が変わることはもうない…。

出産初日は怒涛の展開で過ぎていった。

このまま数日で退院…と思っていたが、

私と生まれた息子は

しばらく退院ができなかった。

息子の白目や手足に

黄疸が見られたからだ。

新生児の黄疸は

さして珍しくないらしいが、

息子の場合、

黄疸のピークとされる

生後5日目を過ぎても

色味が引かなかったのだ。

黄疸にはビリルビンという

血液中の成分が関係している。

検査をすると、息子の数値は高かった。