臨月の私に姑が時代錯誤の嫁いびりをした結果… 【10話】

 

私は我が子に授乳をしながら

通話を聞いていた。

 

 

義兄

「おふくろ、いい加減にしろ。

どれだけ迷惑を掛けたら気が済むんだ」

 

 

義母

「ちょっと!
 
いつ日本に戻って来たの!?
 
帰って来るなら、連絡をしなさいよ!

孫ちゃんも日本にいるのね!?
 
ああ…、やっと
 
ご近所さんに自慢できるわ」

 

 

噛み合わない返事

…というより、

自分の喋りたいことだけを

喋り倒す義母に困り果てる。

 

 

義兄

「…あのな!
 
帰国してるのは俺だけ。
 
大体、近所に孫を見せびらかしたいって
 
何なんだよ!?
 
俺たちは見世物じゃないんだ。
 
おふくろのアクセサリーじゃないんだよ」

 

 

義母

「だって、ご近所の奥様方が
 
羨ましかったんだもん。
 
仕方ないじゃない」

 

 

いい年して

「だもん」じゃねーよ

と、心の中で毒づく私。

 

 

義兄

「さんざん俺の嫁を追い詰めて、

今度はトモヤの嫁さんにまで…。
 
聞いて呆れるよ。
 
人の心がないのか?」

 

 

義母

「誤解だわ。
 
…キヌ子さんね!
 
私を悪く言いつけるなんて酷い嫁!
 
みんなして騙されてるのよ。
 
目を覚ましてちょうだい!」