臨月の私に姑が時代錯誤の嫁いびりをした結果… 【6話】

 

さっさと

タクシーを拾ってしまえば

良かったのかもしれないけど、

なぜか意地になってしまった。

今は反省している。

ただ、実家までは

50km以上離れていたから、

さすがにこの距離を

歩ききるのは無理だった。

5kmほど歩いたころで限界を感じた私は、

実家に電話をして事情を説明し

迎えにきてもらうことにした。

たまたま父が電話に出てくれたんだけど、

すごく心配してすぐに来てくれた。

 

 

「こんなに歩かせるなんて…
 
なにかあったらどうするんだ!?」

 

 

父が運転する車に

拾ってもらって安心したら、

足の裏が痺れるような痛みを感じた。

大きなお腹で

普段よりもずっと長い距離を

歩いたせいだと思う。

夫には家を出る時に、

義母とのやり取りを録音した

データとメールを送ったきり、

連絡を入れていなかった。

仕事が終わり、

連絡に気づいた夫が家に帰ると…

朝食の準備がされたまま

手付かずの食卓が残っているのをみて、

慌てて連絡をしてきた。

 

 

トモヤ

「キヌ子!大丈夫か?今どこだ?」

 

 

「心配させてゴメン…。実家だよ」

 

 

トモヤ

「おふくろがゴメン。ごめんな…」

 

 

夫が言うには、義母は

全く反省をしていないようだ。