私
「それ以上言うなぁ!」
と大声を張り上げた。
たとえ昔のことであっても、
エマに実父から
容姿を貶されていたと
知られてはいけないと思ったのだ。
私
「だいたい!今の夫との生活は
アンタとの生活と比べて
幸せそのものなの!
仕事からは基本的にまっすぐに
帰ってきてくれる。
アンタは何かと理由をつけては
飲み歩いてたよね!」
昔のことを思い出した私は
元夫への文句が止まらない。
私
「彼は堅実に
貯金をしてくれるし、
かといって記念日やお祝いも
疎かにはしない。
アンタはどうだった?
適当に『自分へのご褒美』と
称してブランド品を、
それも収入に見合わないような
品々を借金してまで
買い漁ってたよね!?
そのせいで生活費が
足りなくなって、私が実家の両親に
頭を下げてお金を
貸してもらったこと、
忘れたわけじゃないよね!?」
元夫
「あ…うん…た、たしかにぃ
それは悪かったと…」
私
「今の夫は浮気だってしない。
私だけを愛してくれる!
こんな誠実で優しい人とアンタを
両天秤に
かけるわけないでしょ!?」
元夫
「はぁ?
う…浮気ってなんだよ…」