私
「ちょ、ちょっと待ってよ!
それって、あなたと彼女さんの
デートにエマを
付き合わせるってこと!?
そんな事、聞いてないし
話が違うじゃない!」
元夫
「ッチ…何言ってるんだよ。
お前だってさっさと相手を見つけて
再婚したんだから、
俺に彼女がいたっていいだろ?
それに、彼女にとっても
小さい子の面倒を
見る練習になるじゃないか」
と、何が悪いのか
全く分かっていない様子。
3歳だからミルクの心配は
ないけれど、ウロチョロするし、
食事やトイレの失敗で
服を汚したりもする。
デートを楽しむ片手に
面倒を見るなんて
危なっかしくて仕方がない。
私がそう反論しようとしたところ、
思わぬ助け舟が出た。
彼女
「ねぇ…私、小さい子が
一緒なんて聞いてないけど!?
そもそも、私、
ガキとか嫌いなんだよね。
アンタさぁ、それ知ってるのに
こんな騙すような事をしたの!?」
元夫にすごい勢いで詰め寄る彼女。
元夫
「あッ…いや…それはごめん…
けど、俺たちが結婚した後の
練習にもなるじゃん。
結婚したって俺も
こうやって娘とお前と一緒に…」
彼女
「っ信じられない!
私、今日はもう帰る!!」
ツンとそう言って彼女は踵を返し、
駅の改札をくぐっていった。
夫は私とエマには目もくれず、
彼女の後を追いかけていった。